masa102’s blog

40代でハマったブルベの走行記録

SR600剣 四国の秘境・酷道を満喫!

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SR600はこれで3本目。

この前四国を一周する1000kmを途中リタイヤしたので、もう一度四国を走ってみたくてエントリーした。

今年からオープンになったのでまだあまり走った人の情報がでていない。三船さんとかすごい人のスケジュールは全く参考にならないので(笑)、自分で一からスケジュールを立ててみた。ギリギリ隊専用のスケジュール。

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出走は9/9(金)4:00に設定。タイムリミットは9/11(日)の16:00だ。直前の天気予報はそれほど悪くなく、たまに降られる程度の予報。暑くもなくいい感じだ。

 

徳島への移動は今回も神戸からのバス輪行にした。1時間に1本、2時間ほどで着く。めっちゃ楽ちん。JR四国バスと本四海峡バスは輪行OK、西日本JRバス輪行NGだから要注意。

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徳島市内に前泊したのにワクワクしすぎて結局2時間くらいしか寝れなかった。前泊の意味ないやん。。。

 

PC1文化の森総合公園 4:00

初っ端から雨。ひどくはなく霧雨程度だけどちょっとテンション下がる。早めに止んでくれるといいけど、、、。

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10km地点のコンビニを最後に、140km地点までコンビニはない。結構買い込んで走ったけど、途中、小さな商店はいくつかあったし自販機はところどころあったのでそこまで補給に困ることはなさそう。

10kmを過ぎるとすぐに大川原高原に向けた登坂が始まる。いきなり六甲山並みの山だ。鹿に気を取られているといつの間にかルートから逸れて行き止まりへ。プラス2kmが追加。

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PC2大川原高原 5:50 22km

雨は止む気配はなく、てっぺんは真っ白の世界。青空と風車の絶景が見れるはずが、ぶーん、ぶーんっていう不気味な音だけが聞こえてくる。うーん、残念だけど仕方ない。

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山をくだっていくとすごい落差の滝。神龍の滝?雨で水量が多くて見ごたえがあった。

 

PC3樫原の棚田 8:00 47km

しばらく棚田の風景が広がる村の急こう配を登っていくと樫原の棚田へ。日本の原風景が広がっていい雰囲気になってきた。この雰囲気は紀伊山地熊野古道と似ていて好きな感じだ。

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と、この辺りで、サドルがどんどんズレていくことに気づく。どうやらサドルバッグの横揺れでサドル固定ネジが緩んでしまったようだ。6㎜のレンチは今回少しでも軽量化をと思って置いてきてしまった。座ろうとしてもすぐズレてケツに刺さるので、ここからはスタンディング縛りに。

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急こう配を下りきると集落にでた。商店で6㎜レンチを貸してほしいとお願いすると、一生懸命探してくれて、結局近所の人も巻き込んでなんとか借りることができた。めっちゃ申し訳なかったけど見ず知らずの人間にここまで親切にしてくれるって、大変ありがたく、嬉しい気持ちになった。

PC4高丸山 12:00 67km

次は高丸山に向けた登坂。300mから1100m近くまで800m登るので結構しんどいけど、斜度はそれほどでもない。ながーい登りを登りきると、、、ここもまた真っ白。なんかせっかく登ったのにご褒美がないとやっぱり残念。。。

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この先は四国の酷道で有名な193号線(通称一休さん)を走る。酷道らしく荒れていて、葉っぱや木の枝に交じって落石がいたるところに隠れている。落石は尖っていて踏むたびにサイドカットが頭によぎる。下りでもスピードは出せず全く気が抜けない。

いい雰囲気の酷道を進み、霧越峠を越える。この先も急こう配の下りで荒れている。ブレーキ全開で下っていく。ティアグラのリムブレーキ、さすがにこの条件では限界を超えている気がする。

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193号線から分かれてようやく太平洋に出る。今日の登り区間はほぼここまでで後は室戸岬を経由して140kmの海岸線を走るだけ。。って油断してしまうとここからがしんどかった。

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PC5室戸岬山頂 18:00 191km

急こう配の室戸岬ドライブウェイを250mアップ。がんばって登った頂上は、またまた真っ白。晴れてたらどこまでも続く水平線、美しい夕焼けが見えたんだろうか。

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ここから80kmの暗い海岸線を進むもなかなか距離が減らない。カツオのたたきをやっているお店は23時までなのでなんとか間に合わせたかったけどこのミッションは達成できなかった。

高知市には結局23:00に到着。ここまでギリギリ隊スケジュールほぼオンタイム。吉野家でつゆだく牛丼を流し込む。

ホテルの風呂で洗濯をして4時間余り爆睡。

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PC6高知駅 5:30 274km

朝は予定通り5時に再始動。雨は止んでるけどいつ降るかわからないような天気。

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2日目は270km地点からの190km、一番登りが集中している区間を走る。

走り始めるとすぐに登坂が始まり、アップダウンしながら工石山トンネルまで1000mほど登る。斜度はそれほどないので淡々と。そこを超えるとまた日本の原風景が広がってくる。

 

PC7土佐柴刈りの里 8:30 308km

雨は降ったりやんだりで2日目もすっきりしない。でも棚田の風景には雨はよく合う。

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急こう配の下りを注意して下っていると緩やかなカーブで突然前輪がスリップして転倒した。幸いスピードは出ていなかったのでチャリも無事、擦り傷程度で済んだけど、ジャージと靴下が破れて痛々しい感じに。コケっぽくはないのに一部分だけツルツルになっていた。田んぼの泥が流れた跡なのだろうか?その後、恐怖心から余計に下りでスピードが出せなくなり、貯金ができずに焦る。

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本山の市街地でコンビニに寄り、早めの昼食をとる。ここから先、補給地点はほとんどないので食料を多めに調達。

赤荒峠は600mほどの登り。ここも斜度はあまりきつくはない。

PC8穴内川ダム 11:30 343km

峠を越えてダム沿いを走るとほどなく穴内川ダムに到着。この辺りは快走区間、走っていて気持ちいい。しばらくするとRVパークへの登り口に。遥か高いところにRVパークと思われる風車が見える。400mのアップだけど目的地がはっきり見えてしまうと、まじかこれ登るのか、ってなる。。。ここは斜度もまあまああって(10~13%?)途中心が折れて何度か押し歩き😓

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PC9RVパークゆとりすと 13:10 362km

2日目もそろそろ2000mくらいアップしたところで足がすでに売り切れ状態に。水もなくなり、そこら辺の湧き水なのか、雨水なのかわからないものを飲んで凌いでいる。RVパークからの下りはまたまた荒れた激坂で、貯金を作らせてもらえない。ここからまだ梶ヶ森、京柱峠を越えなければならないのか。。。

梶ヶ森スカイラインのアップダウンを延々と進むとようやく梶ヶ森の登り口へ。最難関の登りらしく、初っ端から15%以上の激坂が始まる。濡れた路面でタイヤが空転して登れたもんじゃない。激坂区間を過ぎると12~15%くらいの斜度に落ち着くので根性で登る。ここは半分ほどが折り返し区間なので、サドルバッグは藪に放り込んでおいた。登っている最中、段々雨が強くなってきて土砂ぶりに。路面が川のようになる。

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PC10 梶ヶ森山頂 16:20 386km

標高1400m、てっぺんでご褒美の360°パノラマを見たかったのに、やっぱり真っ白&暴風雨の世界だった。うーん、残念。しかし徳島1000kmのメンバーは1000kmの道中にここを登ったのか。。。改めてすごいと思う。

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山頂からはゆっくり下る。雨で寒すぎるしカッパはサドルバックの中だし道はめっちゃ滑るし💦

ここから京柱峠の間は、補給箇所は2カ所の自動販売機と商店1件のみ。ここで水分の補給ができなかったらやばかったかも。そのうちの商店のところで水分補給と雨宿りをしていると、お店の人が声をかけてくれた。永森商店。小さなお店で補給食としてはカップラーメンと菓子パンくらいだけど、お湯も準備してくれたし、地元のミニトマトを食べさせてくれたりした。結局1時間くらいお邪魔していろいろ話を聞かせてもらった。たぶん、三船さんたちが寄ったというお店もここなんだろう。

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雨は今日はもう止む気配がないので真っ暗な中、標高1100mの京柱峠に向かう。

PC11京柱峠 20:00 411km

長い真っ暗の雨の酷道を一人で登り、京柱峠に到着。予定の1時間遅れ。まあ雨宿りしていたから仕方ない。今夜の睡眠時間を削ればまだ大丈夫。

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長い下りでブレーキを握る手もしびれてくる。祖谷渓谷までくると快走路へ。真っ暗で何も見えないけど、遥か下の方に渓谷が見えるいい景色なんだろうな。

この辺りでCOCOAから通知が、、んなこと今言われても笑 幸い体はなんともない。

 

PC12小便小僧 22:00 444km

この小便小僧はいったい何に向かって小便をしているんだろうか。明るいときにまた来たい。

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2日目の宿は阿波池田。予定から2時間遅れの23:00に到着。睡眠時間を2時間に変更😢

 

3日目は予定通り3:00に再始動。残り13時間で140km。計画では30分しか余裕がない。

この先も補給場所がないのでコンビニ飯と補給食を多めに調達。今日は寝起きから胃の調子が悪くムカムカする。足の疲れも残ったままだ。

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PC13阿波加茂駅 3:30 477km

この後すぐに落合峠への長い長い登坂が始まる。でも気持ち悪いし足も動かず全然進まない。ここで無理をすると経験上もっとひどくなる気がしたので、乾いた路面を探してしばし寝る、起きて押し歩き、やっぱり気持ち悪くてしばし寝る、を繰り返しながら進む。コンビニで調達したアイソトニックウォーターを胃が全く受け付ず、飲むと吐きそうになる。

このペースだと到底間に合わない。このまま引き返して徳島に向かえば撤退は楽だぞ?どうする?自問自答を繰り返しながら登り続けた。

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標高1520m、約4時間かけて登り切ると峠の向こう側には絶景が広がっていた。感動して涙が出た。

PC14落合峠 7:50 504km

絶景は苦労した分、余計に絶景に見える。この達成感は初めて600kmを走り抜いたとき以来だろうか。

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峠を越え一気に1000mほど下ると落合集落に出る。なぜこんなところに人が住んでるんだ?というのが素直な感想。集落の道は狭く、急坂ばかり。ぐねぐね下って最下部につくと、反対側の斜面を再び登って展望台へ向かう。15 %越えの激坂。マジか、これ登んのか😭時間もなく焦りながら押し歩きでなんとか展望台へ。さっき下ってきた集落が一望できる展望台だ。

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PC15落合集落展望台 9:00 519km

激下り区間が長く、下りで時間がほとんど稼げていない。予定時間をオーバーし始めている。ここまで来て時間切れは悔しすぎる。でも追いつめられると何故か足が動くことがよくある。今回もここから先そんな状態に。フォロワーさんのアドバイスもよく効いた。頭を操り人形のように前上方に吊られているようなイメージ、大股で歩くように。これを意識するとペダルに力がよく伝わるように感じた。

PC16見ノ越峠 11:10 542km

標高1410m、剣山への登山口がある。体調は完全に復活してここの登りはノンストップで登れた。時間も挽回している。トンネルを抜けるとここにも絶景が広がっていた。

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ここから一気に1000m下り、ラスト峠の川井峠へ。振り返るとさっきまで格闘してきた山々が一望できる。今回の旅ももうすぐ終わりかと思うと少し寂しい。

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PC16文化の森総合公園 14:58 610km

59時間ちょうどで無事完走!

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雨が多くて見たかった景色が見れず残念なところもあったけど3日目に見た絶景は最高だった。あの感動は一生忘れないと思う。四国の秘境・酷道の雰囲気も満喫できたし素晴らしいコースだった。あと今回もTwitterの皆さんには励ましてもらったり辛さ・達成感を共感してもらえた。これが今回も完走できた一番の要因かな。いつもありがとうございます🙇‍♂️

 

 次は米原1000km!1000kmメダルに向けて3度目の挑戦だ💪